2019-05-16 15.31.43
(画像は同社Webサイトより)

皆さんこんにちは。
プライバシーザムライ中康二です。

衣料大手ファーストリテイリングは、自社が運営する通販サイト「ユニクロ公式オンラインストア」「ジーユー公式オンラインストア」に大規模なパスワードリスト攻撃が行われ、46万件の不正ログインを許し、利用者の個人情報を流出させた可能性があると5月13日付で発表しました。

流出した可能性があるのは、通販サイト利用登録者の情報で、
「氏名」「氏名カナ」「郵便番号」「住所」「電話番号」「携帯電話番号」「メールアドレス」「性別」「生年月日」「購入履歴」「マイサイズに登録している氏名とサイズ」「配送先の氏名、住所など」「クレジットカード番号の上4桁と下4桁」「有効期限」など 約46万名
とのことです。

同社のリリースによると、4月23日から5月10日にかけてパスワードリスト攻撃が行われて46万件の不正アクセスを許してしまったといいます。顧客から「身に覚えのない登録情報変更の通知メールが届いた」という連絡を受け取って社内で調査したところ、事実が発覚したといいます。

https://www.fastretailing.com/jp/group/news/1905132000.html

同社では、対象ユーザーのパスワードを無効化し、パスワード再設定をするようにメールで連絡したとのことです。

(私のコメント)
これほどの規模のパスワードリスト攻撃の成功例は珍しいのではないかと思います。

そもそもパスワードリスト攻撃の場合には、
(1)まず、IDが一致しない可能性があります。ユニクロのWebサイトがいくら人気だと言っても、日本のネット利用者の1割程度だと思いますから、少なくともここで10回に9回くらい失敗するはずです。
(2)次に、パスワードが一致しない可能性があります。いくらパスワードを使いまわしている人が多いとはいえ、その比率はどんなに高くても3割程度にとどまるのではないかと思います。

そうすると、ログインに成功できるのは30回に一回という仮定が成立します。46万回の成功を許すには、単純計算で1380万回、少なくとも1000万回以上のチャレンジが行われているはずです。

1000万回の不正アクセスのチャレンジが機械的に行われれば、通常は管理者側で異常に気付くと思われます。しかし、今回はそれが見過ごされ、不正アクセスに成功してしまいました。

ということは、今回の攻撃者は、分散したIPアドレスから不正アクセスを行ったり、一定の時間をあけてゆっくりと不正アクセスを行うなど、検知を逃れるために工夫を凝らした可能性があると思います。

同社のリリース文にもURLが貼り付けられていますが、今後は大規模なWebサイトを構築する際には、「二要素認証」や「特定のIPアドレスからの通信の遮断」「普段と異なるIPアドレスからの通信の遮断」などが必須になってくると思います。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu03_02000063.html

先日からメディアで報道されているように、
何億件ものIDとパスワードの組み合わせが出回っている訳ですから、
このままでは、この手の事件がまだまだ続きそうです。ほんとに。

また、何か情報が入りましたら、皆様にシェアいたしますね。





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