
(画面はIPAのWebサイトより)
いつもお世話になります。
オプティマ・ソリューションズの中康二です。
各種の報道によりますと、無線LANの暗号化技術として現在最も多く利用されているWPA2のプロトコルそのものに脆弱性が発見され、無線での通信内容を傍受される危険性があるとのことです。センセーショナルな記事が多く、実際の対策が分かりにくくなっていますので、下記に概要をまとめます。
(1)今回の脆弱性はプロトコルレベルで見つかっているため、すべての無線LAN端末(子機)で対応が必要です。Windowsは対応済み、iOS、Android、その他全てのプラットフォームでも順次修正版が出ると思われますので、アップデートが必要です。
(2)今回の問題は子機側の対応で原則として修正されるようですが、プロトコルレベルで見つかった脆弱性のため、アクセスポイント(親機)側でも順次アップデートが行われるものと思われます。各社からの情報を待って対応してください。(ただし、中継器として使用している場合は子機と同じですので、急ぎアップデート必要です)
(3)今回危険性があるのは「無線での通信内容の傍受」ですから、実際に無線機器の付近に近寄って、その電波を受信して解読した場合に限られます。カフェでの無線LANの通信内容を傍受するとか、企業や家庭での無線LANの電波を窓越しに道路からキャッチするというようなイメージです。地球の裏側からでも攻撃されるようなものではありません。
・今回の問題は、ブラウザやメールソフトの通信内容がSSLやVPNなどで暗号化されている場合には発生しません。ネットワークレベルで傍受されても、その上のレベルで暗号化されるからです。
Windowsについては、10月10日のセキュリティアップデートで対応済みとのことです。(CVE-2017-13080)
http://www.security-next.com/086689
その他の最新情報については、下記IPAのWebページを参照してください。
https://www.ipa.go.jp/security/ciadr/vul/20171017_WPA2.html
(私のコメント)
従来から無線LANについては常に危険性が警告されています。今回の問題によらず、無線LANで機密情報や個人情報を通信する場合には、通信内容をSSLやVPNで暗号化することを徹底することをおススメします。(Gmail、Facebook、Twitter、Dropbox、Salesforceなど、主要なクラウドサービスはSSLによる暗号化を実現済みです)
また、何か情報が入りましたら、皆様にシェアいたしますね。
(10月19日追記)IPAの公式スタンスが、親機側も含めて全ての機器のアップデートが必要と変わりましたので、それに合わせて内容を修正しました。
メンバー募集
オプティマ・ソリューションズは、個人情報保護のためにPマーク・ISMSの取得を通して、様々な企業様をサポートするコンサルティング&サービス会社です。未経験者でも大歓迎です!明るく、真剣に打ち込める環境で一緒に働きましょう!✅ Pマーク/ISMSコンサルタント
✅ 営業
✅ 広報
興味がある方、ぜひこちらからご連絡ください!