報道によりますと、NTTドコモのコールセンターで勤務していた派遣社員が、データベースに含まれるドコモの携帯電話の利用者の情報を調査会社に販売して流出させていたことが分かり、不正競争防止法違反(営業秘密の侵害)で逮捕されたとのことです。このルートで数百件以上の個人情報が流出していた可能性があるようです。
NTTドコモとしては、住所等は表示させない、携帯電話の番号だけでなく、姓を入力しないと表示させないなどの対策は取っていたようです。そのため、今回流出が確認されたのは自宅の電話番号のみのようです。自宅の電話番号のみにもかかわらず、情報を流出させた派遣社員は、1件につき1万数千円を受け取っていたそうです。
NTTドコモプレスリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2012/07/31_00.html
(私のコメント)
先日から、ハローワークのデータベースから職歴情報が流出したり、警察のデータベースから車検証情報が流出していた事件がありましたが、今回も調査会社(いわゆる探偵会社や興信所)が関係した同様の構造です。ただし、この派遣社員は、自らを調査会社と偽って情報を販売していたそうです。すなわち、外部の調査会社から誘われて流出させたのではなく、自ら流出させたのです。もしかしたらそれを狙ってこのコールセンターに派遣されるようにした可能性もあります。NTTドコモをはじめとする大規模データベースを取り扱う事業者や公的団体の管理者としては、誰を信用すればいいのかというような心境になるかもしれませんが、とにかく「ログを残す」「定期的にチェックする」「定期的な教育を行う」などで対応するしかないのではないかと思います。
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