マイナンバー元年。様々な取り組みが始まっています。
今回は、昨年から今年にかけての政府としての取り組みを追いかけてみたいと思います。
(1)昨年11月から実施された「通知カード」の送付ですが、全国で5123万通が世帯単位にまとめて簡易書留(転送禁止扱い)で送付されました。結果的に発送数の約1割にあたる550万通あまりが郵送で受け取られずに自治体に返送されたとのことです。
返送分に対しては、自治体から個別にハガキ(転送される)などで連絡を取り、窓口で手渡しするなどの対応を取ったことにより、受け取られていない分が1月15日現在で約331万通までに減少したとのことです。これについては、3ヶ月経過しても受け取られない場合には廃棄されることになっていますので、3月末が一定の期限になるものと思われます。
(2)通知カードと一緒に送られた申請書を使用して発行申請ができる「個人番号カード」ですが、発行申請は12月22日時点で約230万枚、1月6日時点で約320万枚となっており、本日(1月21日)現在でも400万枚程度に留まっているのではないかと思います。
政府としては今年度中に2,500万枚の予算を用意しているようですが、何らかの追加施策を打たない限り、そこまで届きそうにない状況です。
(3)その「個人番号カード」の発行が1月中旬から全国の自治体で始まっていますが、これがスローペースのようです。
流れとしては
・集中センターで作成された個人番号カードが自治体に送付されてくる。
・送付を受けた自治体では本人にハガキを発送し、窓口まで受け取りに来るように指示する。
・本人が本人確認書類を持参して窓口に行って受け取る。
となりますが、これが実際にはなかなか大変なようです。
なにしろ、個人番号カードを受け取る際には、4種類の暗証番号を設定する必要があるのです!そのうち一つは「英数字6〜16 文字」というもの(下記は個人番号カード総合サイトより引用)。
これを専用の端末を使って入力してもらう関係から、窓口も限定されているようですし、一人あたり20分程度かかるんだそうです。そのために、この個人番号カードの発行を予約制にしている自治体もあるようです。また、この暗証番号を登録するシステムが不安定なようで、1月18日から19日にかけてシステム障害が発生したために、多くの自治体でカードの発行が停止したようです。
個人番号カード総合サイト
https://www.kojinbango-card.go.jp/uketori/index.html
(私のコメント)
このような状態ですので、個人番号カードの発行はゆっくりとしか進んでいかないのでないかと思います。マイナンバーに関しては、拒否反応も一定程度見られるようですから、少しずつ着実に進めていくのがいいのではと思っています。