報道によりますと、京都市、京都府京田辺市の市立小中学生9人が、4月16日付で、24日に文部科学省が実施する予定の「全国学力テスト」について、個人情報保護法に違反しているとして、京都地裁に本テストの中止を求める仮処分を申請したそうです。
全国学力テストというのは、全国の中学校3年生と小学校6年生を対象に実施されるもので、単に学力テストを行うだけではなく、家庭でのパソコンの有無やテレビの視聴時間などの調査も実施されるそうです。文部科学省が主催していますが、実際の集計作業などは株式会社ベネッセコーポレーション(岡山県岡山市)が受託することになっています。

このテストの実施にあたっては、下記の3つの大きな反対意見があるようです。
1)ベネッセコーポレーションに生徒の個人情報の取扱いを委託することに関して、それが同社のビジネスに利用されるという危惧。そして万が一漏えいなどした場合の危険性。
2)学力テストだけではなく、生活実態などプライバシーにかかわる内容を含む点。
3)地域間、学校間の成績格差が明確になる問題。

そして、文部科学省では、下記の通り対応しているようです。
1)ベネッセコーポレーションに対して、個人情報の取扱いに関する厳重な取扱いを求め、自社のビジネスに流用などしないように徹底。
2)生徒の氏名を記入させず、出席番号などで個人を特定する方式を例外的に認める。

それでも、テスト結果をどのように公表するのかなど、まだ決まっていないことも多いようです。そして、このテストの実施に対して、日本共産党や教職員組合を中心に反対意見が根強く出されているようです。そういった中で、今回の仮処分申請が出されているといえます。

報道では明らかではありませんが、今回の仮処分申請は京都市と京田辺市に向けられたものですので、通常の個人情報保護法ではなく、両市の個人情報保護条例に基づくものではないかと思われます。いずれにせよ、この騒ぎは個人情報保護に関係する事件ではありますが、通常の民間事業者を対象とした個人情報保護法とは、今ひとつ整合性が取れていないように思えます。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070416i315.htm



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