破産者情報公開サイトに対し、個人情報保護委員会が提供停止の命令〜刑事告発の段階へ〜
(画像は個人情報保護委員会Webサイトより)

皆さんこんにちは。
プライバシーザムライ中康二です。

個人情報保護委員会(PPC)は、官報などに掲載された破産者の個人情報を、地図上にマッピングして一覧できるようにしているWebサイトに対して、個人情報保護法違反が認められるとして、サービス提供の即時停止を「勧告」したところ、勧告が実施されていないため、次の段階である「命令」を行ったと、11月2日に発表しました。

個人情報保護委員会による「命令」とは、個人情報保護法第145条2項に基づく行為であり、個人情報取扱事業者に対して、特定の内容を行うように命令する行為です。個人情報取扱事業者が一つ前の段階の「勧告」に従わず、個人の重大な権利利益の侵害が切迫していると認識されたため「命令」が行われたようです。

このまま命令にも従われなかった場合には、第173条の罰則規定に基づき、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となり、個人情報保護委員会は、刑事告発の準備を進めているとしています。

なお、このWebサイトを運営しているサイトには、「このウェブサイトの運営は海外で行われており、現地の法律が適用されます」などと記載されていますが、改正個人情報保護法第166条では、日本に住んでいる人の情報を取り扱う場合には、外国において取り扱ったとしても日本の個人情報保護法を適用するとの域外適用の規定があり、今回の個人情報保護委員会の対応はこの規定を適用したものと思われます。

https://www.ppc.go.jp/news/press/2022/221102-1/

「勧告」時の記事
https://www.pmarknews.info/kojin_joho_hogo_ho/52161055.html

(私のコメント)
社会的に許されないと考えられる行為が発生し、当初はそれに対応した法律がなく、放置されている。それに対応するべく法律が改正され、それに基づく規制が当局によって適用されていく。

もちろん、こういうことは社会の様々な局面で過去からずっと続いてきていると思いますが、個人情報保護法は新しい法律でもあり、そういう状況をリアルタイムでウォッチでき、興味深いなあと思っております。

皆様にも何かの参考になればと思います。

また、新しい情報が入りましたら、皆様にシェアいたしますね。



週に一回程度、更新情報をお届けします

こちらからメールアドレスをご登録ください。
(まぐまぐのシステムを利用しています)

メンバー募集

オプティマ・ソリューションズは、個人情報保護のためにPマーク・ISMSの取得を通して、様々な企業様をサポートするコンサルティング&サービス会社です。未経験者でも大歓迎です!明るく、真剣に打ち込める環境で一緒に働きましょう!

✅ Pマーク/ISMSコンサルタント
✅ 営業
✅ 広報

興味がある方、ぜひこちらからご連絡ください!